低金利時代の資産運用とは? ファイナンシャルプランナー 福本芳朗 

2018年04月18日(水)

 

 

「銀行にお金を預けても金利が低いのでメリットがない。」ほとんどの人の実感ではないでしょうか?ここ数年インフレ率は1%以下と低いレベルで推移していますが、これ以上に低いのが銀行にお金を預けた場合の金利です。超低金利政策で金利がインフレ率より低いため、お金を銀行に預けていると、元本保証の預金であっても実質的にはお金が徐々に目減りしてゆくことになります。今後、インフレ率が高まればその分だけお金が目減りする速度は早まります。

 こうした中、「どのように資産運用したら、お金を確実に増やしてゆく事ができるのか」という質問をよく受けます。質問された方のほとんどが、「それほど儲からなくても良いから、安全で3%程度のリターンが得られる資産運用はないか?」とお尋ねになります。

ご存知のように、投資対象としては株、債券、投資信託、リート、不動産など様々あり、仮想通貨が脚光を浴びたこともありましたが、その後の経緯を見てもわかるように、リスクの高いものも多く、安全で確実なリターンを狙える資産運用を求める声は今後ますます高まりそうです。

 ご存知のように経済の先行きは不確実ですから絶対に安全で確実に儲かる資産運用は存在しません。しかし、安全で確実にリターン得られる可能性の高い資産運用法は存在します。それを選ぶか選ばないかは投資をする方が、入手した情報を基に自己責任で判断してゆく事になります。最終的には、リスクは負いたくないのでお金が徐々に目減りするのは我慢するという道を選ぶか、リスクはある程度覚悟のうえで、一定のリターンを得る可能性に賭ける道を選ぶかという選択になります。どちらを選ぶかは人それぞれの価値観の問題。どちらが正しいというものではありません。ただ、より多くの正確な情報に接し、納得できる判断をしていただければと思います。

 安全で3%程度のリターンが得られる可能性の高い資産運用とはどのようなものか?

私どもがご提案しているは①投資先を外国株、外国債券、国内株、国内債券などにバランスよく配分する。(リスクを低減させるために性格の異なる投資先に分散投資する。)②一度に投資せず、分割し時期をずらして積み立て型の投資を行う(時期のリスクも分散させる)③投資信託などを購入する際、手数料の低い商品を選ぶ。④NISA,つみたてNISAなど税制上優遇される枠組みを利用する。⑤短期的な相場の上下はつきものなので、一喜一憂して売買したりせず長期保有することで短期上昇下降のリスクを排除する、という方法です。

 こうした形で投資をしていれば、世界経済のマクロな動向に同調する結果が得られる可能性が高まります。IMFの世界経済成長率見通しは2018年2019年ともに3.9%。少なくとも日本の銀行金利よりかなり高い数字となっています。

 先日SGかまくら21で講演された国際金融アナリストの大井幸子さんは、展開されている「じぶんちポートフォリオ」という資産運用サービスについて解説されましたが、やはりNISA枠を活用した分散、積み立て型の長期投資を軸にされているという事でした。特色としてはETF(上場投資信託)を活用しているとのことで、ETFのメリットとして維持コストの安さ、透明性・流動性の高さ、分散投資が可能な点を挙げておられました。

 いずれにしても、預金を維持するだけでなく、世界の経済成長率にキャッチアップできるような資産運用について情報を収集し運用を検討することは無駄ではないと思います。

一般社団法人 くらしの資産設計支援機構 代表理事

ファイナンシャルプランナー 福本芳朗 

 

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