変わりつつある介護制度

2018年09月16日(日)

 

 介護というとまず対応を迫られるのが親の介護、そしていずれは自分自身の避けて通れない課題です。

急速に進む少子高齢化は介護問題に大きな影響を与え介護は様々な面で少子高齢化に対応する進化を求められています。

少子高齢化が進んだのは、ご存知のように高齢者の平均寿命が延びた一方、生まれてくる子供が減ったためです。高齢者の平均寿命は2016年には男子80.98歳、女性87.14歳にまで延びてきました。近年、中高年の健康管理意識が向上し、医療レベルも上がったため中高年の病気による死亡率が低下したのが原因です。一方、出生率は1.44(2016年)にまで落ち込んでいます。原因は結婚年齢、出産年齢が上がったこと、結婚しない人が増えていること、待機児童問題など子育て環境が厳しいことなどが挙げられています。少子高齢化にともなう後期高齢者の増加、認知症高齢者の増加などは介護問題に特に大きな影響を及ぼしています。

 後期高齢者は急増しており2025年には後期高齢者(75歳以上)は人口の18.1%に達する見通しです。2000年と2015年を比較すると、在宅サービス利用者数は3.94倍、施設サービス利用者数は1.73倍となっており介護費用は現在の約9兆円から2025年には約20兆円に膨れ上がる見通しです。このため負担の削減が喫緊の課題となり、できるだけ施設サービスではなく居住地域で在宅か地域密着型サービスを受けながら生活する、ボランティアなどの低コストの資源を活用して経済負担を減らす方向へ政策が転換されました。

地域で暮らすことは、後期高齢者の意向に沿った、より質の高い生活を送る可能性を広げる一方で、うまく機能しないと生活の質が低下し、家族の負担が増えるだけの結果に終わる危険性もあり、地域包括支援センターなどを中心とした、有効な地域支援ネットワークを構築する必要があります。後期高齢者の能力を生かす雇用の創出やメンタルケアーも重要になってきています。

 MCI(正常と認知症の中間の人)は380万人で、これらの人々は必ずしも認知症になるわけではありません。体の故障、認知症の進行を予防する地域包括支援センターの活動などがこれまで以上に必要となってきています。

 担い手不足は、特に介護職に顕著に見られます。賃金が安く、仕事がきついため離職率が高く、施設を含むサービスの維持が難しくなっています。外国人雇用を促進する諸政策等がとられているものの、決め手となるような実効は上がっていません。介護福祉士などの資格を獲得してゆく事で待遇が上がってゆく仕組みづくりなどが模索されていますが、財源不足などのため十分な成果を挙げるには至っていません。この問題を解決しないと要介護者が益々増える中、制度全体が機能しなくなる可能性があります。

 

2005年の介護保険法の改正で最も重視されたのは介護予防でした。これは要介護認定者が60%近くも増加する中で、特に、要支援、要介護1の軽度者の増加がそれぞれ約70%、92%と著しく高いうえに、これらの人々が経年変化の中で重度化してゆく割合が高いことが調査で明らかになったためです。軽度な段階で重度化を食い止める介護予防が重要視されるようになり地域包括支援センターを中心に取り組みが進められています

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