「医療」「所得」[雇用」「教育」「住宅」と福祉    

2018年07月25日(水)

 福祉政策はもともと「社会的に弱い立場にある人々が自立した生活を送れるように援助や支援をする」政策ですが、時代とともに弱い立場にある人々の質が変化しているため、福祉政策の領域は以前より広がってきています。

 医療、所得、雇用、教育、住宅の分野で福祉が関わる領域を見てみます。

 日本の保健医療と福祉の関係は医療費の自己負担を公費で軽減する経済保証が主なものでした。社会の高齢化で医療費が高騰すると、コスト削減のため早期退院の促進と在宅医療への移行が推進されました。これに伴い社会福祉の領域では施設福祉から地域福祉への移行が重視され、在宅福祉サービスを充実させるために介護保険制度を導入、地域での包括的なケアシステムや予防医療に重点が置かれることになりました。しかし、在宅医療などの整備は十分とはいえず、経済効率を優先する裏で患者不在の事態が進む危険性も指摘されています。

 

 雇用の分野では、福祉的な雇用政策として、一般的な労働市場で雇用されにくい高齢者、障害者などを対象とする特定求職者雇用開発助成金制度があります。この制度では継続雇用労働者として雇い入れた事業主に対し賃金の一部を一年ないし一年半にわたって支給することを定めています。また、障害者の雇用の促進等に関する法律は、企業などに対し一定割合で障害者を雇用するよう義務付けています。雇用を支える福祉政策としては自立の支援等に関する特別措置法などがあり、既存の制度では十分に就職支援できなかった人々に対する求職者支援法など新たな取り組みが行われています。

 

 住宅の分野では高齢化の進展に伴い施設の環境が住宅としての性能を持つようになり、一般住宅で地域に居住する人々にはケアサービスの必要性が高まっています。施設では個室化、ユニットケアを原則とした新型の特別養護老人ホームの建設が補助され住宅化は進展しました。一方高齢者などの住宅確保のために住宅セフティーネット法、バリアフリー化を後押しするハートビル法などが施行されました。多様な居住の場の整備促進が図られケアホームとグループホームの一元化なども行われています

 福祉政策の内容をよく知って、上手に活用して行きましょう。

ファイナンシャルプランナー 福本 芳朗

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